枝豆が美味しい季節です!
最近、欧米でも枝豆がそのまま「edamame」と親しまれて大変人気があり、イタリアのスーパーでも冷凍食品コーナーで見かけます。また、パスタに含まれているグルテンにアレルギーのある人のために、枝豆が原料のグルテンフリー・パスタもイタリアで商品化されています。
今回ご紹介するのは、そのようなイタリア化したedamame料理ではなく、イタリアの伝統的な調理方法の中で枝豆という日本の食材を活かしたレシピです。
リグーリア州で有名なバジル・ペーストがこのレシピのベースです。チーズ、ナッツ、ニンニク、オリーブオイルという基本材料を使用しつつ、バジルの代わりに、枝豆を使います。また、イタリア中南部でよく食べるそら豆料理から、少し味付けのインスピレーションをいただきました。
ということもあって、パスタは南イタリアでポピュラーなカザレッチェというショートパスタを使います。カザレッチェは複数形の言葉ですが、単数形形容詞「カザレッチャ」とは、「自家製」「家庭風」という意味で、「機械がなくても普段家で作れるパスタ」が名前の由来です。
独特のS型の形状は、手で針金(もっと昔ならアシなどのような植物を使っていましたが)にパスタ生地を軽く巻いて一つ一つ作っていました。発祥地はシチリア島だと言われていますが、南イタリアほぼ全域に普及しています。逆に北イタリアのスーパーではあまり見かけないパスタの種類です。ここでも、今も続くイタリアの各地域の特異性と食文化の多様性が見られます。
日本でも、店舗によりますが、コーヒーで有名なあの某輸入食料品のチェーン店でカザレッチェが売られていることもあります。しかし、それにこだわらず、ほぼどこでも買えるペンネ、エリケ、フジッリ、リングイーネなど使っても美味しくできます。
生ハムがなくても美味しい(と思います・・・)ので、生ハム抜きでベジェタリアン版もぜひ!
ブレンダーが必要なレシピですが、それさえあれば簡単です。
◎食材 2人前
・カザレッチェ 140g
・枝豆 1パック(約270~300gr)
・生ハム スライス 1枚 (生ベーコンでも可能)
・バジル葉っぱ 7枚
・スペアミント葉っぱ 3枚 (手元になければバジルだけでもOK)
・ペコリーノチーズ、もしくはパルミジャーノチーズ、もしくは両方 適量(約30gr以上)
・アーモンド 11個
日本では皮つきの無塩ローストアーモンドが一般的に手に入りやすい。
ローストされていない生アーモンドの場合、使う前に軽く煎ておいてください。
・ニンニク 1片
・エキストラ・バージン・オリーブ・オイル(以降「EVO」)
・黒胡椒
・塩
※ 上記は、ソースが作りやすい分量ですが、実際に約4人前の量ができます。冷蔵庫の中で2~3日ぐらい保存できます。
①枝豆は、日本と同じゆで方で用意してから、さやから取り出す。
※うちのかみさんの裏技だと、これぐらいの枝豆の量だと塩小さじ一杯、水200ccが入った小さな鍋でふたをしたまま火をつけてから中火で5分、まだ歯ごたえがある状態でざるに上げます。
②同時に、お湯を沸騰させてパスタをゆで始める。
③ブレンダーが使える容器に、茹でた枝豆、アーモンド、バジル、ミント、チーズ(塊の場合、おろすか少し細かく切っておく)、ニンニク1片の6分の1程度(ニンニクは④にも使うので、片を半分に切って芯を取り除きは他方の1/3を使う)、黒胡椒、そしてEVOを入れて、ブレンダーでクリーム状にする。
※途中、パスタのゆで汁を使ってペーストをゆるめます。
※枝豆の一部はブレンダーにかけずにそのまま使うので、少し残しておいて下さい。
この通り、枝豆のペーストができた!
④フライパンに少々のEVOを引いて、半分に切ったニンニクを入れて弱火で温める。
ニンニクに少し色がついたら、フライパンから取り出して、細く切った生ハムと、とっておいた枝豆も入れて軽く炒める。
⑤パスタは茹で上がる時間より1~2分早く鍋から取り出してフライパンに入れる。
少々のゆで汁も足してなじませる。
ちょっとソースを入れすぎて反省しているけど・・・
⑥枝豆のペーストもフライパンに加えて、混ぜながらゆで汁も少し足す。
フライパンの中身が温まったら火を止めて素早くかき混ぜる。
※フライパンの温度が高すぎると、チーズが固まったり、フライパンの底にくっついたりするので、ここの温度管理は大切!
⑦お皿に盛りつける際、黒胡椒、EVO、ペコリーノをかけて完成!
※うちでは、サルディニア島産の塩漬けリコッタをかけてます。
Buon appetito!